パッと有名になってしまうことで徳枯れの一歩になってしまうことがある。
それは不運である。
樹木の根が土の外に出てしまうのと同じだ。
陰徳でいい。
樹木の根は土の中にあってこそである。
人知れずということでいいのだ。
このブログでは最強の人物として紹介している尾畠春夫さんが勲章を受けた。
本当によかったと私は思っている。
見ている人はきちんと見ている。
50歳からはじめたボランティア活動とのことである。
30年以上の功徳の大樹である。
したがって、これは例外である。
桁外れの精進の実績がある尾畠春夫さんだからこそ徳枯れにならないのである。
個人的には国民年金だけでこれだけやれるのだということを具体的に示してくれたことが一番大きい。
やる気はグッと胸の奥にしまっておくべきだろう。
披露すべきではない。
要らぬところで邪悪に絡まれることになるからだ。
ただ淡々と進んで行くことが最上である。
ともあれ、それでも世間は想像を超えて広い。
小畠さんに匹敵するような活動を人知れずにされている方は意外に多くいるはずである。
しかし、そういう精進の進んだ方はすでに自分の宇宙に住んでいらっしゃる。
他にその実績が知られずとも何一つ欠けるところがない。
目指したいのはそのような存在である。