バキのシリーズが還暦くらいの大人にまで響くのは登場人物の年齢が高いからというものあると思う。
最凶死刑囚編は傑作だと思っているけれども、スペックは確か97歳である(笑。
花山薫に敗れて老化が一気に進んだかのようにみえた。
しかし、彼は再び復活を目指し始めたのである(笑。
その方法が夢の中で終わらぬバラフライである。
しかもそれは水の中ではない。
粘度の高い液体の中におけるいわば高重量級バタフライである。
つまりスペックは意識の中で自らに重い負荷を課し鍛えているのである(笑。
その証に彼の全身を監視する医療用モニターには筋肉の激しい活動を示す証拠となる体温の動きが表示されている(笑。
驚愕する医師たち!
スペックはベッドに寝たままであるにも関わらず、彼の肉体は再生し始めているのだった。
確かにそれは漫画の中の話ではあるけれども、鍛錬による奇跡というのは実際にあると聞く。
鍛錬による奇跡は何が起こすのであろうか。
私は強烈な意志力が起こしていると考えている。
時にそれは理すらも捻じ曲げるかのような迫力をみせる。
霊性が説明不可能とも思える物理的な作用すら起こすことがある。
この規格を超えた強烈な意志力というものは、実は善も悪も関係ないように思える。
バキに登場する最凶死刑囚達は皆、おそらく(無自覚の)性エネルギー昇華の実践者であろう。
そして霊的に観察した場合、彼らの背後には相応の邪神がある。
以前の記事にも書いたが、性エネルギー自体は価値中立的なものである。
それを何に活かすかということは選択の問題に過ぎない。
惰弱なことをしていれば善でも巨悪に敗れるという事態になる。
これからの時代は性エネルギーを実践していることがむしろ前提となるだろう。
現実を直視してみると、その一端はすでに現れている。
たとえば、人々の教養はネットの普及もありむしろ飛躍的に向上している。
目的が何であれ調べればある程度のことが出来てしまうのだ。
専門家の仕事に関していえば、そういう人達にお金を払ってもらうためには、そこから相当の付加価値をつけねばいけない。
熾烈な戦いに勝ち抜くにはまさに圧倒的な努力が必要になってきている。
その努力を可能にするためには性エネルギー昇華の実践はもはやマストといえるのだ。
不意打ち、闇討ち、騙し、何でもありの中ベストコンディションを望むこと自体もひとつの隙である。
年齢を言い訳にすることもただの弱点でしかない。
どんな状況においても教えに立つということは、これは並大抵のことではない。